妄想オムライス
床下は骨伝導 ワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ !!!!!



南総里見八犬伝
一年半ぶりの歌舞伎なのです。



最初に3階席から見たときは、お正月の菊五郎劇団にしては地味だなと思い、後日かぶりつきで見たら面白くて、あっという間の休憩抜いて2時間45分だった。時間は文楽の昼夜通しで鍛えられているせいか楽勝、多分マタイも楽勝、この調子なら指環一日で通しもありえないけどイケそう。浄瑠璃も文楽で少しは鍛えられたせいか楽勝、って言いたい、言わせて。役者さんの科白も床の浄瑠璃もほとんど聞き取れて嬉しかったなぁ。不自然だったのは江戸ことばだったこと、お芝居をしているのが人形じゃないこと、千葉から国立劇場まで出掛けたのに小劇場じゃないこと、帰り道いつものように反芻する文楽の余韻がひとつもないこと。だから折角歌舞伎を見て、あれよかったな〜これ面白かったな〜ってしたかったのに博多のやら昨年の文楽の記憶があれこれランダムに頭に浮かんできて難儀した。菊五郎劇団の八犬伝おもしろかったのに過去の文楽がそれを蹴散らかそうとするんですよ町の灯影の侘びしさよこんな女に誰がした。それから主だった役者さんの顔と名前を覚えていたことも嬉しかった。





右近くんの麗しくも気丈な伏姫でキャーとなって掴みはオッケー、松緑アニキ左母次郎が悪くて色気あって世話の科白が上手になっててシビレて、菊之助姐さんの信乃は綺麗で美貌でもちろん上手でポ〜ッとしちゃって、梅枝アニキの浜路がこれまた上手で浮世絵みたいな美しさ儚さでギョギョーとなり、萬次郎ねえさん(←大ファン)が上手で面白くて出て来ただけで空気が楽しくて、おまけに大サービスバージョンの明美ちゃんやってくれて、そして菊五郎父さんはやっぱ凄いや。まずオーラがはんぱない。声がでっかくて張りがある。相変わらず若いの声が。きっと足腰弱ってらっしゃる。でもタテもほとんどその場を動かずとも自然にかっこよくされる。文楽でも思うけど芸の力は本当に凄い。人間て凄い。と思わせる伝統芸能は凄い。





早くも序幕の二場で八犬士勢揃いを見せてくれるなんて嬉しいじゃああーりませんか。何が見たいって八犬士全員が居並んだところが早く見たくてうずうずしてたんだもんね。さすが菊五郎パパなのだ。客のココロがわかってらっしゃるのだ。目が泳いじゃうくらい皆綺麗でかっこよかった!

記念に書いとこ。

犬山道節  菊五郎
犬塚信乃  菊之助
犬川荘助  亀寿
犬飼現八  松緑
犬田小文吾 亀三郎
犬村大角  萬太郎
犬江親兵衛 左近
犬坂毛野  時蔵





右近くんと梅枝姐さんの出番が少ない。萬太郎ちゃんも少なすぎ。もっと見たい〜





時蔵姐さんの旦開野は花道を軽い縦のりで登場、続く旦露と旦霧は摺足で。美しい!うつくしいよー!唐伝来の剣の舞の振りがおもしろかった。旦露と旦霧の舞は梅枝アニキと右近くんだからまずい筈がないのだ。いいに決まってるのだ。

右近くんは、まだ幼かりしころの本名研佑くん時代の春興鏡獅子の胡蝶をDVDで見て、その天の才にちょっと愕然としたのであったよ。わたくしの耳元で「研佑、恐ろしい子!」と姫川亜弓が囁いたわよ。その末恐ろしいモノを持ってる研佑くんが尾上右近と名乗り菊五郎パパのもとで歌舞伎修業をしているとcocoさんの奥さまが教えて下さり、そいつぁてえへんだと尾上右近になった高校生の研佑くんの腕前を確かめに「韃靼」を見に行ったらまあ下半身ガッチリのキレッキレで、予想以上の成長ぶりを見せてくれたのだった。初日開いてまだ振りが入って無くて緊張してるのなんかどーでもええわ上手にフォローしてたから寧ろ見事だわ、神童が全然ただの人で終わってなくて嬉しいわ、あたしこの人が居ればバレエもヒップホップも要らなくなるかも、と思っていたら、ふと視界に入る正確無比なムーブメント、流れては止まり、力強くしなやかに時空を支配しようとする若者があそこに。なんかもうひとりジーニアスなのがいるんですけど。それが中村梅枝を発見した瞬間だった。

右近くんは高校を卒業すると歌舞伎にどっぷり専念し、梅枝アニキは最近めでたくご結婚されて、ますます歌舞伎に打ち込む体制を整えられた由。おふたりとも知らない間に大人になられて。旦露と旦霧はどちらも足の裏を床にひったりと吸い付けたまま息の合ったユニゾンを楚々と舞い納めると、指先が幕の陰に消え去るまで丁寧に霧と露になりきっていたのでした。ありがとう。もうはけちゃうの短けえよ。もっと見せてくれよ。でもありがとう。

同じく「韃靼」の青衣の女人で目を奪われのちに女暫と羽曳野と塁で惚れた、梅枝アニキのママじゃなかったパパ時蔵姐さんの旦開野のチャーミングなお色気そして豹変っぷり!かっけーーー!柱と絡むふたつの静止がまるで絵から抜け出たようで印象的。柱があればいつでも真似できるよん。柱に縛り付けられた亀三郎のお兄さんも相変わらずのよく通る大きな声で元気に悔しがってらして嬉しかった。





芳流閣の大屋根の勾配はロシアのバレエ劇場の舞台よりもきついのではないか。ロシアは行ったことないけどテレビで見たよ。3階からだとわからなかったが、1階席で下から見ると、ちゃんと屋根△なのよ。そこで立ち回りするかあ?みたいな△よ。しかも屋根はふたつだったかな、棟続きになっていて回り舞台で回るわけ。その回る屋根の上を平らな床と同じように走ってジャンプして跳び移って、菊之助の信乃と松緑の現八が、次々と入れ替わり立ち替わる捕手たちと入り乱れて派手にチャンチャンバラバラ、終いには互いの刀をはたき落し、どうするのかと思ったら今度は素手でつかみ合いの取っ組み合いが始まるわけ。ふたりの手が交互に激しく繰り出され、ほんでひとしきりもみ合うと高い屋根から川へ豪快に落っこっちゃうの!それがまた全部入念に作り込まれれていて、隙のない畳みかけるような振り付けっていうの?へんな間が無くてこっちの目を逸らさせないの。かといって詰め込み過ぎてないの。ほんで要所要所に型がビシ!バシ!と決まって美しいったらないの!立ち回りの振り付けも演じる人々も美しかった!ほんと、よくやるわ〜って口を開けて見ているしかなかった。おこずかいに余裕があったらここはかぶりつきでもう一回見たいところなのであります。

あと、捕手の人たちのとんぼの飛距離といったら!あのねそこ斜めってる屋根だから!のちほど狭い花道でもポンポンーンてとんぼ切るのよ凄いのよ。芳流閣の捕手は何人出ていたのだろう?屋根に乗れるだけ、できるだけ大勢の人数を出したよって感じだったけど。菊五郎父さん攻めるわ〜。

記念に書いとこ。

立師   山崎咲十郎
     尾上音一郎
(別枠で)尾上菊十郎





順番間違ってないかしら。それからこれも3階からはイマイチわからなかったのだけど、1階かぶりつきだと菊五郎パパの現八が火遁の術を使うときの特効が豪勢でびっくりしたあ。まず舞台中央の大木の前に現八が立って両手を組んで手手と呪文を唱えるとうしろの木がゴゴゴと裂けて、その裂け目から炎がブワーーッ。赤いラメの紙吹雪が大量に噴き出すでしょ。わーと思ってるとすかさず今度は両脇から金の紙吹雪がドバドバシャバダバドバドバババ・・・紅白歌合戦もかくやと思わせる程のこれでもかっていうくらい、あとで掃除すんの大変じゃないすかっていうくらい笑っちゃうくらいブシャーーっと。


ラメ吹雪ひろってきた。

ひらひら舞うようシュレッダーを通したみたいにひとつづつ切れ目が入っているのだ。


前方の客は一様に頭からお召からキラキラを被っておめでたい装いとなり、
最後に真面目にお仕事をされる左團次さまの御尊顔を拝し、
みんな満たされハッピーな気分になって帰路に着くのであった。


やっぱりお正月は国立劇場で菊五郎劇団よね!



総括 特別席かA席で見たもん勝ち。
   菊之助と梅枝と右近の三人はヤバイ。色気と美貌が妖しすぎてアブナイ。
 

☆駅までの帰り道、キャリーバックを重そうに引きずる
 急ぎ足のうら若き乙女ひとり。
 コートの前を開け放し、マフラーは巻かず手に持って、
 トートバックからのぞくのは劇場で買った台本。
 歌舞伎が大好きなんだね、今日は楽しかったね、
 どこまで帰るのかな、気を付けてね! 頑張れ!
 
 






 

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